11-079友重 薙刀
表 銘:友重 | 裏 銘: | 時 代: | |
刃 長:42.4cm | 目釘穴:1個 | 反 り:2.8cm | 全 長:236cm |
元 幅:30.2mm | 元 重:6.9mm | 先 幅:35.3mm | 先 重:2.8mm |
登 録:三重県県教育委員会 令和2 年 11 月 |
友重は加州藤島の代表工であり、初代は来国俊の門人と言われる。
鎌倉末期から江戸期まで続いているが、室町応永期より時代の上る作はほとんど現存していないといわれる。
作風は地鉄が肌立ちごころで黒みをおび、刃文は互の目、箱刃、尖り刃などが交じり、
備前美濃、相州の三伝が混在した乱れ刃で、「角刃(つのば)」と称される角互の目の両角が尖る特徴がみられる。
本作はよく錬れた小杢目に関の白け映りがぼんやりとみられ、刃は実戦的な低い互の目を焼く。
足がしきりに働き、物打あたりで金筋入るなどいかにも物切れしそうな一振、
地刃ともに健全、良く出来た大振りな薙刀である。
姿 研ぎ上りで地刃ともに状態は最良。やや大振りの薙刀造、薙刀樋に添樋を掻く。
地鉄 小杢目詰む、鎬柾、白け映りごころあり。
刃文 小互の目に足が短く入り、金筋働く。物打あたりでは足繫く働き途中で葉に変わる。
鋩子 尖り気味に湾れ込んで返る。
茎 大磨上、鑢不明。友重と銘あり。