01-3147泰龍斎宗寛 元治元年三月日 刀 拵え付き
地は小板目肌よくつみ、無地風となり、地沸細かにつき、乱れ映り立つ。
刃は丁子主体に少しく互の目交じり、しきりに長足入り、匂勝ち、匂口明るい。
帽子は乱れ込み、先小丸、長めに返る。
講評として、本作は身幅が広く、元先の幅差が目立たず、平肉が乏しく手持ちがズシリと重く、
峰が伸びた姿態に小板目肌がつんで無地風となった鍛えをも呈し、乱れの足が刃先に向かって
長く入る。
また、刃文は匂口が締まった頭の丸い丁子を主体に互の目が交じった備前伝の出来口を示す。
子細に乱れの調子を鑑すれば、凡そ三寸五分程度の間隔で同じ刃文を繰り返して、全体を構成していることが
看てとれる。
表 銘:泰龍斎宗寛 | 裏 銘:元治元年三月日 | 時 代:江戸 |
刃 長:69.7㎝ | 元 幅:32.9㎜ | 元 重:7.8㎜ |
反 り:1.6㎝ | 先 幅:23.3㎜ | 先 重:5.8㎜ |
目釘穴:1個 | 鞘を払って:1163g | 刀身のみ:937 g |
登 録:兵庫県教育委員会 |